下剋上エクスタシー@福岡サンパレス(5/31)

GP−Zさんのライブレポート

雨模様の福岡だった。
福岡サンパレスに近づくと、さっそくダフ屋が寄ってくる「兄ちゃん、チケットもっとーね?今日は高いよ、いくらまでだせる?」と強気だ。
ナースは1組みだけみかけた、後からもう1組み見たけど結局見かけたのは2組みだけだった。
スタッフの、今日はビデオシューティングがあるので指示に従わないと中止もあると言うアナウンスに、ライブビデオの期待が高まる。

席は3階の後ろの方だけど、割と真ん中で前が通路で結構見やすいとこだった、例のグッズにびっくりだ。
主催者側のアナウンスは「顔面シャワー、失礼スペースシャワー」に始まり下ネタがらみの冗談たっぷり「にわかせんべいを、ステージに
投げ込むのは危険ですので」とか「山笠があるけん博多たい」とかの博多ヴァージョン。
ステージには幕がかかり少しスモークがかかったような感じだ。
開演時間を20分ほど廻った頃、客電が落ちてついに開演。

幕が開くと同時に、いきなりヴォーカル!「勝訴」で一番好きな「月に負け犬」でスタート!ゾクゾクっときた、鳥肌もんだ。
林檎は白の胸あきロングドレス。でメンバーは白衣。
ということでステージは病院仕様(手術室?)人体模型とか置いてあるし、後ろにモニターがあってパルスが映っている。
舞台のすぐ下にレールに乗ったカメラが左右に動いてビデオ・シューティングしていると分かる。
遠くて分かり難いが、持っていった小さな双眼鏡でみると、林檎はスタープレイヤーにアンプ、キャビネットはオレンジ。
亀田師匠はフェンダー・ジャズ・ベースにモヒカン頭、アンプはこの時は分からなかったが、
後に座エクの時はアンペッグだったんで同じだったと思う。サブにヤマハ風のベースが置いてある。
ギターはギブソン・レス・ポール、黒だからカスタムかな?アンプはマーシャルのヘッドにオレンジのスピーカーが2セットとさらに
横にスタックタイプのマーシャルのブルースブレイカーみたいなアンプが置いてある。
キーボードはKORGと読める。ドラムは分からずだった。
林檎を真ん中に右にベース、その後ろキーボード、左にギターその後ろ真ん中よりにドラムだ。
さすがに演奏はまとまっている、もっとベースがぶいぶいいわすかと思ったが、わりと普通の音。
バンドは中音域メインの、どの楽器も良く分離して聞こえる感じ。
ヴォリュームは大きいけど、メタルほどではない。だだし、音については3階なんで1階とかだとまた違うかも。
林檎の歌は、バックの演奏に負けずよく聞こえる。上手いしなによりいいヴォーカルだ。

曲は「月に負け犬」に続いて
「弁解ドビュッシー」アルバムよりベースの音がまともと思ったがさすがにベースが活躍する、スラップもあるしね。
そして、軽く「君ノ瞳ニ恋シテル」と思うと、
次にいきなし「本能」
林檎が拡声器を手に前へ出て歩き回る。もちろん盛り上がりまくり。

でMC、福岡を楽しみにしていたとのこと。
髪を切ったことに声がかかると大阪で切ったとのこと。
そう髪切っていた、肩くらいかな?
昔、ここで再結成ピストルズ見たこと話す、あのへんで見たとか、ステージのこのへんでジョニー・ロットンがこうやってたとか。
あと、客席のTシャツに受けてた、「オーディエンス」「客」と字の入ったおそらく手作り。売り出せばいいのにとか言ってた。

歌に戻って知らない洋楽のカバー、後でジャニス・イアンの「LoveIs Blind」と分かった、なんと自宅にCDがあった(^^;
そして「正しい街」!!!
なにかこの曲では、林檎の歌がうわずってたような気がする。
ほかの曲ではそんなことはなかったから、なにか思うとこがあったのかなと思う、
自分と林檎の出会いの曲でもあるし、なんか勝手に感動してしまった。
続いて「虚言症」いつも聞くと目の前の風景が夢の中のような印象になる不思議な曲だ。
で、ベースのイントロ!来ました「積み木遊び」
ベース大活躍だ、このノリが大好きだ。結構みなしくじった音頭を踊ってる。
林檎のも生で見たぜ!
次「青空(悦楽編)」最初分からなかった、CDと違うパンクなアレンジだった。
メロディ聞いて、ああこれが!と思う。
そして、名曲「ギブス」これも鳥肌もんの感動もん。
ギターのフィードバックにスイッチング・ミュートかけたのがいい。
フィードバックのランダムな変化はライブならではだ。

ここでまたMC。昨日熱だした話したのは、ここだったか?
連れが双眼鏡で林檎が鼻かんでるとこを目撃してる。
で、チケット争奪の末、来てくれたみんなに早く聞かせたかったと新曲を2曲。
ということで「ギャンブル」「やっつけ仕事」。
「ギャンブル」はメロディアスなミドルテンポのナンバーで、
「やっつけ仕事」は、もう少しテンポの早いノリのいい曲だった。
続いて「警告」これはハードなノリノリだ、「無罪」で最初に気に入った曲で、はまるきっかだった生で聴けてうれしい。
演奏なしで、いきなり歌が始まる。「ここでキスして」言わずと知れた名曲。
これもベースがいい、スコアに5弦ベースと書いてあったがジャズベで弾いてる、双眼鏡で見ても4弦のようだ。
続けて「アイデンティティ」シンプルなハードロックだ、いいぞノリノリだ。
でも客が割りとおとなしめな気がする、洋楽ヘヴィ・ロックとは違うってことかな?
曲によって、医者と看護婦が出てきて、医者がビデオ看護婦がカメラで写真を撮っている。
緑の手術着のスタッフが林檎のマイクのコードを一所懸命たぐってたのがおかしかった。わざとワイヤレス使ってないな。
シングルのアレンジの「幸福論」に乗ってメンバー紹介、亀田師匠は人気あったような気もする、ギターも福岡だと紹介があると拍手が増えた。
そのまま「幸福論(悦楽編)」のハードな演奏になだれ込む。
林檎も拡声器で歩き回る。
バンドも良い感じで、この演奏は割れんばかりの迫力!切れかかったような感じ、メンバーもノリノリか!?
また、MCで福岡だけ特別に追加公演をやるとのこと、なんと飯塚の嘉穂劇場!ロックコンサートやるとこじゃないぞ!
がんばってチケット取ってくださいと林檎、そりゃがんばるけど(ーー;
さて、ギターがフェンダーのジャズマスターかジャガー?に変わってシングルコイルのピックアップが似合う「罪と罰」に「歌舞伎町の女王」。
ハムバッキングのレスポールと違ってちょっとキッチュな音がはまってる。
そして始まったときは分からなかった「浴室」、打ち込みじゃなかったせいか印象がCDとだいぶ違った。
イメージが変わってたけど、これも凄い曲だ。
そして「勝訴」のラストを飾る「依存症」CDよりハードな感じの「シドと白昼夢」
これもベースラインがいい。少し不思議な感じの曲が続いてから、ばりばりにノリノリの「病床パブリック」、でもこれもメロディがいい!
演奏もまた迫力だ、これがアンコール前ラストだった。
MCも無しに引っ込む林檎。

さぁ、アンコールだと意気込むが、なぜか周りのみんな拍手もせず座り始める。
なんで?で、一息ついてからアンコールを始める。
ちょっと、つこけたが気を取り直してアンコールに入る。
なかなか出てこない、みんなの拍手が揃ってきて「林檎!林檎!」のコールも
揃ってきた頃に、今まで止まってたモニターのパルスが脈打ち始めて林檎復活!
ちょっとやられたと思った。で、CDではギターの弾きかたりのとこを
ピアノの伴奏で「同じ夜」途中からバンドみんなも入ってくる。
このアレンジもいい。そして最後はなんと「無罪」で一番好きな「丸の内サディスティック」だ!もう、最高。ギターはリッケンじゃなかった
けど(^^;今日の林檎はスタープレイヤー一本だった、リッケンも見たかった。
またもMC無しに去ってゆく林檎。アンコールの声もかかったが、鼓動のようなSEが、だんだん遅くなりモニターのパルスと共に止まると、
手術着のスタッフが花束を真ん中の林檎が歌ってたとこに置いて、幕が閉じられて行った。客電がついてコンサート終了。

曲の持つ力を感じたライブだった、曲の良さの持つパワーは凄い。
林檎のヴォーカルも良かった、存在感がある。この二つがあってバンドの演奏に乗った時は本当に鳥肌もんだ、何度もゾクっときた。
個人的に「勝訴」で一番好きな曲で始まり「無罪」で一番好きな曲で終わってくれてうれしかった。
非常にハイ・クオリティで素晴らしいライブだった。

「下剋上エクスタシー」福岡公演セットリスト

 1.月に負け犬
 2.弁解ドビュッシー 
 3.君ノ瞳ニ恋シテル
 4.本能
   MC
 5.Love Is Blined
 6.正しい街
 7.虚言症
 8.積木遊び
 9.青空(悦楽編)
10.ギブス
   MC
11.ギャンブル
12.やっつけ仕事
13.警告
14.ここでキスして。
15.アイデンティティ
   メンバー紹介(BGM:幸福論)
16.幸福論(悦楽編)
   MC
17.罪と罰
18.歌舞伎町の女王
19.浴室
20.依存症
21.シドと白昼夢
22.病床パブリック

アンコール

23.同じ夜
24.丸の内サディスティック

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